2007年度 2008年度 2009年度 * 2011年度 内容>>  
  2010年度(平成22年度)
  I.事業内容
◇ワークショップ  ◇ミニ・コンサート  ◇ホール・コンサート
2010年度ワークショップは山梨県甲府市内の山梨学院附属小学校と甲府市立新田小学校で実施しました。
講師・出演者は学校の先生と東京ニューシティ管弦楽団の楽団員や指揮者等が担当しました。ワークショップやホール・コンサートの様子をご紹介いたします。 

◇ワークショップ
【山梨学院大学附属小学校】 【甲府市立新田小学校】
開催日 6月29日(火)
学校名 【午前】山梨学院大学附属小学校・【午後】甲府市立新田小学校
出演者 打楽器 藤城 佳之、大河原 渉 
対象:(午前)山梨学院小 1年生・(午後)新田小 1・2年生
テーマ:「準備運動も音楽!?」
山梨学院小内容:低学年を対象とした1回目のワークショップ。学校内にある身近な打楽器マリンバやスネアドラム、トライアングルなどを講師が演奏し、楽器の解説から始まりました。各楽器が出す音の違いが金属、木、皮など様々な素材からできていることや形、大きさ、たたく強弱や音の間隔でも変化することを耳から体感しました。

その後、楽器を使用せずに自らの言葉でリズム遊びをする「やさしいきもち」では、リズムを刻むだけで音楽を作る楽しさを実感できたようです。さらにボディパーカッション体験へ。自身の身体を使って音を出し、リズムを作り「おもちゃのチャチャチャ」をみんなで演奏しました。膝やひじ、手のひらをたたいて刻むリズムは自然と音楽となっていきました。
打楽器の始まりは「伝達手段」だといわれます。みんなで一体となって音から音楽を作り上げていく様子はとても自然で、一体感が生まれていました。新田小
開催日 6月30日(火)
学校名 【午前】山梨学院大学附属小学校・【午後】甲府市立新田小学校
出演者 オーボエ 池田 祐子、クラリネット 西尾 郁子、ファゴット 松里 俊明
対象:(両校とも)4年生
テーマ:「木管楽器のしくみ リードってなあに?」
山梨学院小
内容:オーボエ、クラリネット、ファゴットが登場する今回のワークショップは、木管楽器のしくみ、音の出る構造について学ぶ授業でした。最初にモーツァルト「ディヴェルティメント」1楽章。木管の音を耳にしてから楽器紹介です。各楽器の奏者が児童の間を歩きながら演奏し、間近で音を聴かせます。
ふいに楽器の先を顔に近づけられて、驚いたり、喜んだり、はにかんだり。緊張していた児童たちの表情も少しリラックスできた様子でした。
木管楽器にはかかせない部品である葦で作られたリードについて、ストローを使って役割や構造を学びました。各自持参したはさみで、指示された形にストローをカットし、いざ吹いてみると最初は音を出すのが難しい様子でしたが、次第に音が出てきました。
午後の新田小学校では、「クラリネットがこわれちゃった」を作ったばかりのストローのリードで、演奏に参加!初めてとは思えない息の合った共演でした。
新田小right授業の終わり、教室を後にするひとりの児童が「今日はうまく鳴らせなかったけど、おうちで練習してみます。」とストローを手に笑顔で帰る姿が印象に残りました。
木管楽器は、葦や黒檀など多くの自然からの産物で作られていることを知ったことも、大きな収穫ではなかったでしょうか。
開催日 7月8日(木)
学校名 【午前】山梨学院大学附属小学校・【午後】甲府市立新田小学校
出演者 ヴァイオリン高階久美子・中澤真理子、ヴィオラ久郷寿実子、チェロ船田裕子
対象:(午前)山梨学院小5、6年生・(午後)新田小6年生
テーマ:「木に乗る馬と羊!? 弦楽器の不思議と四重奏」

山梨学院小7/8ワークショップ 内容:高学年を対象に、弦楽器のワークショップを行いました。
モーツァルトの「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」第1楽章の演奏に続き、ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロの構造、楽器を演奏する弓について解説がありました。楽器紹介のあとは、弦楽器ならではの奏法が披露されました。「もののけ姫」の曲を演奏して“レガート・ヴィブラート”、「ゴセック/ガボット」でスピカート、「魔女の宅急便」でピチカート、「古時計」でフラジオ・トレモロ、弦楽器の多様な奏法に児童も興味を示していました。
次に、弦楽四重奏の演奏で、各楽器が受け持つ役割を『もしも、この楽器が演奏しなかったら』という実験を行いました。曲はワークショップの最初に演奏した「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」。まず「旋律を受け持つ第1ヴァイオリン」、次に「低音を支えるチェロ」、続いて「内声部を受け持つヴィオラと第2ヴァイオリン」それぞれが抜け落ちた時の違和感を感じながら、音楽の成り立ち(構成)を学びました。
さらに音楽の表現について、「となりのトトロ」の「さんぽ」のメロディーが、人間の感情(喜怒哀楽)を表現したアレンジで演奏さました。“怒った「さんぽ」”“悲しい「さんぽ」”“ねむい「さんぽ」”等、音楽(演奏)で色々な表現ができることを、児童たちは実感できたようです。
最後に、弦楽四重奏と児童(リコーダー・ピアノ・シンセサイザー・マリンバ・ヴィブラフォン・ヴァイオリン・フルート)による共演で「ラバーズコンチェルト」を演奏しました。


*ワークショップに参加した児童からの感想をご紹介します。
「ヴァイオリンは空っぽだと思っていましたが、中に魂柱(こんちゅう)が入っていると聞いた時、虫が入っているの?と思いましたが、でもそれは、ヴァイオリンになくてはならないものだったのです。そしてもう一つすごいなぁと思ったのは、歌やピアノがなくてもいろんな表現が(演奏で)出来るとところです。すごかったです。」「弦楽器は種類で音も違うし、演奏をしている時にはそれぞれ出番があって、一つでも抜けると美しい曲にはならないんだと思いました。」


  

開催日 9月27日(月)
学校名 【午前】山梨学院大学附属小学校・【午後】甲府市立新田小学校
出演者 ホルン飯島さゆり、トランペット後藤慎介、トロンボーン南城友恵
対象:(午前)山梨学院小2年生・(午後)新田小3年生
テーマ:「金管楽器でタイムスリップ!」

山梨学院小9/27ワークショップ 内容:本日登場する金管楽器トランペット、ホルン、トロンボーンによる「ファンファーレ」が鳴り響き、ワークショップが始まりました。
まずは、「金管楽器はどのようにして、音を出しているのか?」の説明でした。唇の振動が「マウスピース」に伝わり、さらに「マウスピース」から楽器本体に伝わっていく様子が実演されると、児童たちも思わず講師と同じように唇を一文字にして振動させていました。
 次は歴史について、「現在の楽器は様々な機能を備えて演奏しやすくなっているけれど、昔の楽器はとてもシンプル。ピストンなどはなく、唇だけで音程を変えていく構造でした」という説明があり、実際に昔の楽器(レプリカ)で、その音を聞きました。新田小 ワークショップ9/27またトランペットは「軍隊」などの信号ラッパとして使われていたこと、ホルンはヨーロッパで「ポストホルン」とよばれ郵便配達の時に使用されたものがあったことなど、演奏以外にも使用されていたことを学びました。またトロンボーンの楽器解説では、管をスライドさせて音を変えるという独特な奏法について説明がありました。
ワークショップの後半に行った「楽器の体験」では、全ての児童が、金管楽器に触れ、音を出すという機会を設けました。金管楽器は、唇からマウスピースに息を送り込むことがとても難しいのですが、講師からアドバイスをうけて音がでると、周りの児童たちからも歓声があがっていました。その他に用意した「ホラ貝」やサッカーのワールドカップで有名になった「ブブゼラ」等にも挑戦していました。 最後に、講師3名によるイベール作曲の金管三重奏曲が演奏されると、児童たちはその音色に耳を傾けていました。

開催日 10月27日(水)
学校名 【午前】山梨学院大学附属小学校・【午後】甲府市立新田小学校
出演者 ピッコロ丸田悠太・コントラバス青山幸成・ピアノ佐々木和子
対象:(午前)山梨学院小3年生・(午後)新田小5年生
テーマ:「音って何だろう」(ピアノ・コントラバス・ピッコロのワークショップ)

山梨学院小10/27ワークショップ 内容:今回のワークショップは、空気の振動と共鳴がテーマで、音はどうして鳴るのかを学んでもらいました。オーケストラの中でも最も低い音を担当するコントラバスと、最も高い音を担当するピッコロ、そしてピアノの登場です。最初に「となりのトトロ」から「さんぽ」が演奏されました。
続いての楽器紹介では、ピッコロはフルートに比べてかなり小さく、音程はフルートより1オクターブ高い音がでること、その仕組みは、吹き込まれた息が、楽器を振動させて音が出ることを学び、次に「音が出る仕組み」の実験を行いました。各自持参したペットボトルに息を吹き込み、ボトルを持つ手に振動が伝わることを確認しました。そのあと、ピッコロの独奏で、小鳥がさえずる様子を描いたダマレ作曲の「白つぐみ」を鑑賞しました。
コントラバスの楽器紹介では、弓で弦を擦り振動させ、楽器本体に伝えて音を出していることを感じてもらうため、音を出している楽器本体に直接触れたり、授業中座っていた床にまで振動が伝わっていることを体感しました。新田小10/27ワークショップ
そのあと、コントラバスの独奏でカザルス作曲の「鳥の歌」(本来、チェロの為の楽曲)が情感豊かに演奏されました。
次のピアノの楽器紹介では、児童全員でフタが全開されたピアノの周りを囲み、大きな声を出して、その震動をピアノの弦に伝える実験をしました。児童たちは、自分たちが発した声が、見事にピアノの弦に伝わり、振動して音が出た瞬間、歓声をあげていました。
 ワークショップの最後に、講師3名によるアンサンブルで「となりのトトロ」から「ねこバス」などが演奏されると、児童たちは、自然と演奏にあわせて歌い、和やかな雰囲気の中でワークショップを締めくくりました。



開催日 11月17日(水)
学校名 【午前】山梨学院大学附属小学校・【午後】甲府市立新田小学校
出演者 指揮者 栗田博文

対象:(午前)山梨学院小3年生・(午後)新田小3・4年生
テーマ:「音楽との出会い、指揮者の役割」(指揮者のワークショップ)

山梨学院小11/17ワークショップ 内容:指揮者の栗田博文氏がワークショップに登場しました。はじめに、ベートーヴェン作曲の交響曲第3番「英雄」の冒頭部分をCDで児童に聴いてもらったあと、氏が児童たちに「この曲を初めて聴いてその冒頭の旋律が心を揺さぶり、その響きを耳にした時の衝撃が音楽との出会いであった」こと、「君たちと同じくらいの年齢の時のことだった」と話すと、より興味を持った表情で聞き入っていました。
続いては、11月24日のホールコンサート(山梨県立県民文化会館)で演奏される、ベートーヴェン作曲の交響曲第5番「運命」について、一部分を聴いたあと、この曲についての解説がありました。
新田小 ワークショップ11/17 冒頭の印象的な「ダダダダーン!!」の旋律については、作曲者であるベートーヴェンが、「このように運命が戸を叩く」と弟子に説明したという話に由来して「運命」というタイトルがついていることや、最終楽章は他の楽章と異なりオーケストラの全ての楽器が、明るく、力強い旋律を奏でて終わるという説明を聞いて児童たちは、ホールコンサートでオーケストラの生演奏を聴くという興味が一層増したようでした。
そのあと、数人の児童が前に出て指揮を体験しました。演奏は、児童たちが手拍子で、前に出た児童の指揮にあわせてテンポや強弱をつけてみました。音楽のテンポ(速さ)や強弱などの表現を演奏者に伝えることが、指揮者の重要な役割であることを学びました。
最後に、栗田氏の指揮で今、児童が練習をしている曲を演奏してワークショップを締めくくりました。
(演奏曲)
・山梨学院大学附属小学校「ルパン三世のテーマ」、「U&I」
・甲府市立新田小学校では「Smile Again」、「エーデルワイス」



開催日 11月24日(水)13:00〜13:30
会場 山梨県立県民文化会館
出演者 ヴァイオリン 大谷康子
対象:山梨学院小・新田小(全校児童)
テーマ:「ヴァイオリン〜演奏家のワークショップ」

内容:ホールコンサートの開演前に、両校児童を対象にヴァイオリニスト大谷康子さんのワークショップを実施しました。
大谷さんは、演奏家としてまた指導者としても、ご活躍されています。今回は、大きなホールでのワークショップ。まず舞台から降り、自己紹介のあと、ヴァイオリンという楽器の構造や弓の素材や使い方、音を作り出す仕組みについての説明、続いて児童に楽器が見えるよう客席の間を歩きながら、弦が振動している様子や、弓の動きが観察できるように演奏して下さいました。
大谷康子ヴァイオリンワークショップ11/24 演奏することは「表現する」ということ、演奏家としてその瞬間、瞬間に最高の音楽を「表現する」ことの大切さについてもお話がありました. 間近で音の振動を体感し、児童たちも打ち解けた雰囲気の中で大谷さんへの質問コーナーも大いに盛り上がりました。
ヴァイオリンのサイズについての質問では「年齢や身長などにより、1/2、1/4など様々なサイズのヴァイオリンがある」ことなど、普段疑問に思っていることを聞く機会となり、次々に質問が飛び出して、大変好評でした。
ワークショップのあと、休憩をはさんで行われたホールコンサートでは、大谷さんのメンデルスゾーンのヴァイオリン協奏曲の演奏に児童たちは集中した表情で聞き入っていました。


開催日 平成23年1月21日(金)
学校名 【午前】山梨学院大学附属小学校・【午後】甲府市立新田小学校
出演者 ピアノ 小埜寺美樹・フルート 井上 洋・ヴァイオリン 鈴木 順子
対象:(午前)山梨学院小 楽器クラス受講生、全校生徒・(午後)新田小 1・2年生

内容:【午前:山梨学院大学附属小学校】
ワークショップ最終回は、校内のホールで行われ、楽器演奏(フルート、ヴァイオリン、ピアノ)を学ぶクラスを受講している児童たちが、舞台上で演奏の指導を受け、客席にいる全校児童がその様子を見学しました。まずは、フルートと伴奏ピアノで、フローリアン作曲の「愛のよろこび」が演奏され、これを題材にワークショップが始まりました。まずフルートの音を、より「美しく」「大きく」演奏するための息遣いなど、講師の指導で再確認しました。続いてヴァイオリンとピアノ伴奏による演奏は、バッハ作曲「ガボット」。聴いている人に「豊かで美しい音楽」を「伝える」ために必要な「音楽の強弱」や「テンポの動き(揺れ)」など、どのように表現するかを学びました。それを踏まえて、何度も音を合わせていました。どの楽器にも共通していえることは、演奏技術とあわせて大切なものは「気持ちを一つにして演奏」することだ、という講師の説明に納得した様子の児童たちでした。
最後には、講師3名による演奏で「愛のよろこび」を鑑賞しました。

【午後:甲府市立新田小学校】
テーマ「みんなで一緒に音楽を楽しもう」
最初に、講師3名による「となりのトトロ」の演奏が始まると、よく知っている曲ということで、自然と身体でリズムをとったり、歌を口ずさんだりする児童が多く、和やかな雰囲気でスタートしました。
次に、児童が各自持参した「ピアニカ」と、講師が弾く「ピアノ」の違いについて、講師から説明がありました。「ピアニカ」は口から吹き込んだ息が鍵盤を押すと開放孔が開いて、中にあるリードを振動させて音を出します。一方「ピアノ」は、ピアノの中にあるハンマーが鍵盤を押すことでピアノの弦を叩いて音をだすという違いの説明がありました。
2つの楽器構造の違いを知った上で、「ピアニカと一緒にアンサンブルをしよう」と「子犬のマーチ」を講師のピアノ伴奏と児童の「ピアニカ」で一緒に演奏しました。
続いて、「フルート」の構造について。児童が各自持参したペットボトルで実験です。息を吹き込んだときに音がでるのと同じように、吹き込む息が楽器を振動させ、きれいな音が出る仕組みだと学びました。フルートとピアノの演奏で、その美しい音色をを鑑賞しました。
次は、「ヴァイオリン」の構造と音の出る仕組みについて。「弦は何で出来ていると思う?」「弓は何で出来ていると思う?」と講師が問いかけると、多くの児童が想像を膨らませ、様々な答えが出ました。興味や関心のある様子でした。ヴァイオリンとピアノの演奏でアニメ「千と千尋の神隠し」から「いつも何度でも」を聴いた後、講師たちと児童の共演で、「世界中の子供たちが」「赤い屋根の家」(合唱)、続いて、講師たちが「となりのトトロ」「さんぽ」を演奏すると、自然と児童たちの歌も加わり、楽しい雰囲気の中、ワークショップを締めくくりました。



◇ホールコンサート
開催日 11月24日(水) 開演時間 14:00
会場名 山梨県立県民文化ホール(大ホール)
出演者 指揮 栗田博文・ヴァイオリン 大谷康子
管弦楽 東京ニューシティ管弦楽団
♪演奏曲目♪
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」

  
   指揮 栗田 博文       ヴァイオリン 大谷 康子

会場:山梨県立県民文化ホール(大ホール)
開場:13:30/開演:14:00・入場料:一般2,000円、大学生以下1,000円

ホールコンサート11/24_001平日の午後に行われたホールコンサートには、市内外の多くのお客様から、今回のプログラムを実施した2校の児童、関係者、保護者まで約1,000名が来場しました。会場となった山梨県立県民文化会館のロビーには、一年を通して行われたワークショップについて、児童が描いた絵や感想文等が展示されていて、多くの来場者が展示物の前で足をとめていました。

 開演前には、本プログラムの実施校の一つ、甲府市立新田小学校で音楽を担当されている先生と東京ニューシティ管弦楽団のマネージャーの進行で、コンサートをより楽しめるように、オーケストラを構成する楽器紹介で各パートの奏者が登場、楽器それぞれの音色の違いや、楽器の名前、形状について解説しました。

開演のベルが鳴り、ワークショップの講師として間近で接した演奏家の皆さんが登場すると、児童たちからも大きな拍手がおこり、演奏が始まりました。
1曲目は、メンデルスゾーン作曲の「ヴァイオリン協奏曲」。この曲は、三大ヴァイオリン協奏曲として知られている1つであり、ソリストにとっても、高度なテクニックと体力を求められる曲です。この日、大谷さん、栗田さん、東京ニューシティの見事なアンサンブルが披露され、大きな拍手が起こりました。拍手に応え、アンコールとして、モンティ作曲「チャールダッシュ」が演奏されました。その時、大谷さんは舞台から客席に移動して客席の間を歩きながら演奏され、曲自体の軽快さや、哀愁を帯びた見事な演奏に会場全体から大きな拍手がおこりました。
続いて演奏されたベート−ヴェン作曲交響曲第5番「運命」は、数日前に行われた指揮者のワークショップで取り上げた曲でもあり、児童たちにとってより理解が深まり、また大編成の楽団が奏でる生演奏の迫力に感じ入ったようです。
 
演奏が終わったあと、プログラムの実施校の一つ山梨学院大学附属小学校の音楽教諭がゲストで登場、舞台衣装に身を包み、ヴェルディ作曲「椿姫」から「乾杯の歌」を披露し、大きな拍手がおくられました。これは、来場者にもサプライズな贈り物になったようです。


◇ミニコンサート
 
開催日 6月17日(木)
学校名 午前:山梨学院大学附属小学校[山梨学院大学メモリアルホール]
午後:甲府市立新田小学校[校内体育館]
出演者 ヴァイオリン 鈴木順子、高階久美子・ヴィオラ 竹鼻江美子・チェロ 大島純
フルート 井ノ上洋・オーボエ 徳田振作・クラリネット 西尾郁子・藤田旬・ホルン 松浦光男
内容:本プログラム最初の訪問となるこのミニコンサートは、午前中 山梨学院大学附属小学校、午後は甲府市立新田小学校で実施しました。翌週から始まるワークショップの前ということもあり、ご挨拶と自己紹介を兼ねた内容でした。弦楽四重奏、木管五重奏の2部構成。それぞれの楽器の音や特徴を、児童が普段の授業でよく聴くというラバーズコンチェルトや映画音楽の演奏等、約1時間のコンサートでした。知っている曲が演奏されると、自然と口ずさむ子がいたり、手拍子をしたり、興味深く集中して耳を傾ける児童の表情が大変印象的でした。

♪演奏曲目♪
《弦楽四重奏》
エルガー:愛の挨拶
アンダーソン:踊る子猫
J・S・バッハ:ラバーズコンチェルト
ディズニー・メドレー
《木管五重奏》
ファルカシュ:17世紀の古風なハンガリー舞曲 第1楽章
ドビュッシー:小さな黒人
ヨハン・シュトラウスU世:ポルカ「観光列車」
久石譲:となりのトトロ
ファルカシュ:17世紀の古風なハンガリー舞曲 第5楽章

 
 

 
開催日 8月22日(日)開演時間:15:00 (開場:14:30)
会場名 山梨県立県民文化ホール 
出演者 東京ニューシティ管弦楽団メンバー

東京ニューシティ管弦楽団メンバーによる金管10重奏コンサート&冨永愛子ピアノワークショップ

「ピアノワークショップ」

    
ワークショップに使用するピアノは、児童の目線と同じにするため、舞台下の、普段は客席がある床に置かれました。
まずは講師であるピアニストの冨永愛子さんが登場。「ピアノの鍵盤はいくつある?」といったクイズが出され、ピアノの構造についてお話がありました。そして、「ピアノのまわりに集まって!」と呼びかけると、瞳を輝かせた児童たちがさっとピアノを取囲みました。普段は覗くことのできないピアノの内部を興味津々の表情で観察していました。「音を出す仕組み」のコーナーでは、ピアノは、叩いて音の出る「打楽器」の仲間「有鍵打楽器」であることを説明したうえで、実際に「打楽器」の「ヴィブラフォン」と「チャイム」を見せ、音を出し、音の出る仕組みは同じであることを学びました。この音を出す際には、児童が数名参加して、楽器の音出しに挑戦しました。最後に、冨永さんのピアノ独奏でラフマニノフ作曲「鐘」とリスト作曲「ラ・カンパネッラ」の演奏がありました。

「金管五重奏コンサート」


続いて行われた金管五重奏コンサートには、東京ニューシティ管弦楽団の金管楽器奏者10名が登場しました。ルネッサンス時代の舞曲集やバッハのカンタータ集を始め、学校でも聴いたことがある曲や童謡メドレー、アニメの挿入曲などを、トムトム(中太鼓)・タンバリン・小太鼓・シンバルなどの打楽器も取り入れた金管アンサンブルの演奏を中心に進められました。演奏の間には、金管楽器の特徴や構造などの説明と、それぞれの楽器の音色が披露されました。「高貴なる葡萄酒を讃えて」という曲では、楽譜に指定された「シャンパンのフタを抜く擬音」を楽器で表し、会場は盛り上がりました。
 
♪演奏曲目♪
「展覧会の絵」ハイライト・バッハ:カンタータ集・童謡ヒットメドレーほか


 

ロゴ
  << 地方巡回公演メニューに戻る
   
  ▲TOP OF THIS PAGE
地方巡回公演| 福祉コンサート| 学生のための学生によるコンサート| アマチュア・オーケストラ支援
作曲の奨励| 刊行物| お問合せ| 財団について| HOME
本サイトに掲載されている一切の情報の無断転載を禁じます。
JAPAN SYMPHONY FOUNDATION
. Copyright 2002. All rights reserved.