2011年度(平成23年度)
  I.事業内容
◇ワークショップ  ◇ミニ・コンサート  ◇ホール・コンサート
2011年度ワークショップは、兵庫県姫路市の姫路市立英賀保小学校と姫路市立安室小学校で実施しました。
講師・出演者は学校の先生と関西フィルハーモニー管弦楽団の楽団員や指揮者等が担当しました。ワークショップやホール・コンサートの様子は下記にご紹介しております。

◇ワークショップ
【姫路市立英賀保(あがほ)小学校】 【姫路市立安室(やすむろ)小学校】
開催日 6月16日(木)
学校名 【午前】姫路市立安室小学校・【午後】姫路市立英賀保小学校
出演者 ヴァイオリン:ギオルギ・バブアゼ、永井利佳、ヴィオラ:多田素子、チェロ:大町剛、司会:河野健
対象:(午前)安室小 5年生・(午後)英賀保小 5年生
テーマ:「オーケストラの中の弦楽器について」
内容:第1回目のワークショップは5年生対象で行われました。まずは弦楽四重奏でモーツァルト作曲「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」の演奏から。初めて間近で演奏を聴く児童も多く、ヴァイオリンやチェロの楽器と演奏家たちをじっと見つめる児童たち。演奏後、演奏者紹介と、楽器の紹介がありました。中でもヴィオラを知らない児童が多く、「この楽器はなんでしょう?」の問いに両校とも「チェロ!」との声が。そこで、それぞれの楽器の大きさを見比べ、音色の違いを聴き比べました。各弦楽器の特徴を知ったところで映画「千と千尋の神隠し」から“いつも何度でも”。子どもたちも集中して耳を澄ませていました。
続いて前方には、プロジェクターを使って弦楽器の構造が大きく映し出され、音が出る仕組みについての解説がありました。ヴァイオリンの弦の振動を胴体に伝える「駒」を押さえてしまったらどうなるか、ヴァイオリンには消しゴムを挟み、大きなチェロは駒に布を巻きつけ実験しました。すると体育館中に響いていた楽器の音が小さくなってしまい、駒の大事な役割が分かりました。そして楽器体験です。実際に楽器に触れるとあって児童の顔が一斉に輝きます!特に大きなチェロは、弾いている子どもの頭に手を当て、響きを体感する場面も。最後は「わらの中の七面鳥(オクラホマミキサー)」の演奏がありました。演奏終了後は大きな拍手!このワークショップで一気に弦楽器を身近に感じることができた様子でした。
開催日 6月24日(金)
学校名 【午前】姫路市立安室小学校・【午後】姫路市立英賀保小学校
出演者 Vn: 岩谷祐之、永井利佳、Vla:多田素子、Vc:渡部良 、司会:河野健
対象:(午前)安室小4年生・(午後)英賀保小4年生
テーマ:「弦楽器の仕組み」
内容:今回のワークショップは4年生が対象でした。「オーケストラの中の弦楽器」について学びました。英賀保小モーツァルト作曲「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を弦楽四重奏で聴いたあと、オーケストラの紹介につづき楽器の紹介がありました。それぞれの音の聴き比べと楽団員の紹介ではヴァイオリンの岩谷さんが赤いキャップと口髭をつけ会場をまわりながら、ゲーム「スーパーマリオブラザーズ」の音楽を奏でると児童たちは大喜び。その音色にも聴き入っていました。チェロの紹介で演奏されたのは、大阪の小学5年生の女の子が作曲した「微笑み」という曲だと話すとみんなはびっくりした様子でした。各弦楽器の特徴を理解したところで映画「千と千尋の神隠し」から“いつも何度でも”。ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロが順番にメロディを奏でます。
続いて弦楽器の音、響きを体験するコーナー。演奏者が弾いている楽器に直接触れ、その振動を確認します。そして楽器体験です。楽器に触れる児童の周りには順番を待つ児童が次々にならんでいました。
最後は「わらの中の七面鳥(オクラホマミキサー)」の演奏で終了。とても蒸し暑い体育館でのワークショップでしたが、子どもたちは元気いっぱいで弦楽器について学んで、興味を持ったように感じました。
* * *
児童から寄せられた感想をご紹介します。
「バイオリンもひけてうれしかったです。初めてバイオリンをひいて、とてもうれしかったです。」、「CDできくのと生で聴くのとでは何かが違いました」
開催日 7月11日(月)
学校名 【午前】姫路市立英賀保小学校・【午後】姫路市立安室小学校
出演者 トランペット:白水大介、ホルン:中川直子、トロンボーン:松田洋介、ユーフォニアム:河野健
対象:(午前)英賀保小1年生・(午後)安室小1年生
テーマ:「金管四重奏」ー音がでる仕組みー
英賀保 内容:今回は、金管楽器の「音が出る仕組み」についてのワークショップでした。開始前に手をよく洗って、会場である体育館に集合した児童たち。さてどんなことが始まるのか?
まずは、金管四重奏による「イージー・ウィナーズ」(ジョブリン作曲)の演奏でした。続いて、オーケストラには弦楽器、木管楽器、金管楽器、打楽器があるというお話がありました。その中から、今回登場する金管楽器「トランペット」「ユーフォニウム」について、歴史や、音が出る仕組みについてお話がありました。
この金管楽器には、マウスピースと呼ばれるものが付いています。その部分に口をあて、唇を震わせながら息を入れて初めて音がでます。
さて、児童たちも、“手のひらマウスピース”に挑戦です。まずは、口を軽く「む」の形に結び、唇を震わせてみます。これを「バジング」といいます。さらに手をピースの形にして、唇にあて、音を出してみると、みんな上手に出せていました。これには、講師たちも驚いた様子でした。ここで、児童を代表して数名(安室小2名、英賀保小4名)がユーフォニアムを吹いてみました。みんなが見守る中、全員が音を出すことができました。
 最後に「ハンガリー舞曲第5番」(ブラームス作曲)の演奏がありました。速くしたり、遅くなったりする演奏に、児童たちは曲をよく聴いて、きれいに手拍子をあわせていました。

姫路の現地関係者「吹奏楽が盛んな地域なので、児童たちが中学生になった時、この体験をきっかけになり、吹奏楽をはじめる子もいるのではないかと感じたワークショップでした。」

開催日 7月15日(金)
学校名 【午前】姫路市立英賀保小学校・【午後】姫路市立安室小学校
出演者 打楽器: エリック・パケラ、齊藤盛章、南江麻子、駿田千佳、司会:河野健
対象:(午前)英賀保小3年生・(午後)安室小3年生
テーマ:「打楽器」
内容:ワークショップが始まると、どこからか音が聞こえてきました。耳を澄ませると、遠くから馬が走ってくるような音です。それも少しずつ音が変わってきます。すると、体育館の舞台裏から、講師のお一人エリックさんがスティックを手に、床や舞台幕を叩きながら登場しました。児童たちに近寄り、さらに床、自分の体、さらにスネアドラムを叩いて音を出していました。今度は、後方から、前方からと色々な音を出しながら、本日の講師である楽団員が次々に登場しました。児童たちは音が鳴る方へ敏感に反応していました。近づいたり、時には児童の列のなかに入ってくる講師に興味津々。児童を巻き込んでのこの1曲目は、“Four Horsemen”(Markovich作曲)でした。
 続いては、リズム遊びです。A/B/Cの3つのリズムを(英賀保小学校:カスタネット、安室小学校:手拍子)叩き、それに先ほどの曲“Four Horsemen”と合わせてみると、楽器に加えた児童たちのリズムで、さらに迫力が増した演奏になりました。
 そのあとの打楽器の紹介では、小学校にあるいろいろな打楽器の名前と音を楽しみました。普段身近に接しているタンバリンやトライアングル、カスタネットを、プロの人が演奏すると、とてもきれいな音に聴こえたようです。なかには楽団員さん手作りの楽器もあり、それは、演奏会で使うものだという説明がありました。これらの打楽器で、アニメ「となりのトトロ」の“さんぽ”(久石譲作曲)の演奏があり、これには自然と児童たちも手拍子と歌で参加しました。
最後は、いつも学校で歌っている歌(英賀保小学校:山ねこバンガロー、安室小学校:とどけようこのゆめを)を打楽器と合唱の共演、そして小学校の先生もピアノで加わり、賑やかに締めくくりました。
 
開催日 9月15日(木)
学校名 【午前】姫路市立安室小学校・【午後】姫路市立英賀保小学校
出演者 トランペット:白水大介、ホルン:中川直子、トロンボーン:松田洋介、ユーフォニアム:河野健
対象:(午前)安室小2年生・(午後)英賀保小2年生
テーマ:「金管楽器の音の出る仕組み」
安室 内容:この回は、金管楽器についてのワークショップでした。金管楽器を携えた奏者4名が登場、 まずはバーンスタインが、知人の飼い犬のために作曲した「ビマのためのファンファーレ」。子供たちは、子犬が走り回るような光景が想像できたでしょうか?続いては、オーケストラにはどのような楽器があるのかを勉強しました。子供たちの中には、楽器の名前を声にだして応えてくれる子もいて、和やかな雰囲気でワークショップが進みました。
そして今回の金管楽器の紹介、金管楽器の音の出る仕組みの解説がありました。金管楽器は楽器本体にマウスピースを差して音を鳴らしますが、マウスピースに息を吹き込んだだけでは音は鳴りません。唇を震わせるバジング、と呼ばれる動作をしなければなりません。
児童たちもこのバジング体験をしました。手でマウスピースの形を作り、講師の説明どおりに挑戦。すると、体育館には「ブー」というバジングの音が響いてました。
さらに講師から「実は、このマウスピースだけでも演奏することができます」と話があると、児童たちが一斉に「えー、うそー」と信じません。そこで、金管四名の講師たちが楽器からマウスピースをはずし、それだけで「かえるの歌」の演奏が始めました。子供たちは大喝采。続いてトランペットの白水さんが、ピストンを押すことなく、バジングだけの演奏をすると、さらに盛り上がりました。
楽器体験では、各小学校から2-3名の児童が代表して、ユーフォニアムの体験をしました。この大きなユーフォニアムをまだ体の小さい小学校2年生に音が出せるのか、少し心配がありましたが、全員音を出すことができました。バジングの練習効果があったのかもしれません。
最後の曲は、ブラームス作曲「ハンガリー舞曲」。自然と手拍子が起こり、金管四重奏と子供たちの共演で今回のワークショップは幕を閉じました。

生で、間近に弦楽器の音を聴いたあと「きれいな音色の出る楽器」「音楽をより好きになりました」「肉声は支えている感じ」などの感想が聞かれました。
開催日 10月3日(月)
学校名 【午前】姫路市立英賀保小学校・【午後】姫路市立安室小学校
出演者 ヴァイオリン:岩谷祐之・永井利佳、ヴィオラ:飛田千寿子、チェロ:大町剛、司会:河野健
対象:(午前)英賀保小3年生・(午後)安室小3年生
テーマ「小さなオーケストラ、弦楽四重奏」
この日は、ワークショップ2回目となる3年生が対象でした。前回は打楽器、今回は弦楽器について勉強します。
さて、オーケストラは、多い時には100名を超える大編成となりますが、究極まで縮小すると弦楽四重奏になるといわれているというお話がありました。その弦楽四重奏の編成が登場。エルガー作曲「愛のあいさつ」の演奏で、ワークショップが始まりました。間近で聴く弦楽器のハーモニーに耳を傾ける子供たちの表情が印象的でした。
続いて、弦楽器の紹介がありました。まず、この楽器の弦は羊の腸から、弓は馬のシッポの毛からできていることを学びました。弦楽器の「ヴィオラ」は、ヴァイオリンより少し大きく女性の声の音域が一緒、「チェロ」は男性の声と音域が同じだというお話がありました。ここで、「いつも何度でも」の演奏がありました。各楽器の特徴の説明を思い出しながら聴きました。
次に、音楽について勉強しました。音楽には主旋律を奏でる“メロディ”、音楽を下支えする“ベース”、そしてメロディに彩りを添える“肉声”、この基本的な構造で音楽を紡いでいることを、今回のワークショップでは「ハンバーガー」に例えた説明で、楽しく学んでいました。
この説明をもとにモーツァルト作曲「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を各セクションに分解、それぞれがどんな雰囲気をもっているのかを聴いてみました。
そして、弦楽器の「楽器体験コーナー」です。ヴァイオリンの永井さんに持ち方、弓の使い方を教えてもらいながら、音を出してみます。こわごわと音をだす児童に永井さんが「思いっきり弓を引いて!」とアドバイス。なかなか思うようにはいきませんでしたが、初めてヴァイオリンを持つ児童も多く、楽器にとても興味を持ってくれた様子でした。
最後には、四重奏のメンバーと一緒に「幸せなら手を叩こう」を共演しました。今回はただ音を出すだけでなく、弾くタイミングに音を出さなければなりません。うまくできるとみんなは大喝采。あったかい気持ちになる楽器体験でした。最後にはチャイコフスキー作曲の「くるみ割り人形」から“花のワルツ”。とても優雅な気分で終わりました。
開催日 11月7日(月)
学校名 【午前】姫路市立安室小学校・【午後】姫路市立英賀保小学校
出演者 ヴァイオリン:岩谷祐之・徳岡裕紀、ヴィオラ:中島悦子、チェロ:渡辺良、司会:河野健
対象:(午前)英賀保小6年生・(午後)安室小6年生
テーマ「小さなオーケストラ、弦楽四重奏」
 参加した児童は、このあと11/20にあるホールコンサートを聴く6年生でした。まずは、弦楽四重奏によるモーツァルト作曲「フィガロの結婚」序曲の演奏から始まりました。そのあと、オーケストラについての紹介、続いて弦楽器の紹介がありました。ヴァイオリンを紹介したのは、関西フィルハーモニー管弦楽団のコンサートマスター岩永さん。「コンサートマスターって何?」という説明で、「野球やサッカーでいうところのキャプテンのような存在で、オーケストラをまとめる仕事をしています。」という岩永さんが、児童たちも聴いたことがある「情熱大陸」のフレーズを演奏すると、エネルギッシュなその演奏に、児童たちがどよめきます。次に、女性の声と同じ音域を担当するヴィオラを紹介してくれた中島さんが山田耕筰作曲「赤とんぼ」を演奏すると、音と同じおおらかな演奏に体育館中がうっとりと聴いていました。
チェロの渡辺さんは、大阪の小学5年生の子が作曲したという「ほほえみ」という曲の演奏でした。
「楽器の要素を解剖してみよう!」ということで、次にモーツァルト作曲「アイネ・クライネ・ナハトムジーク」を題材に、音楽の3大要素「メロディ・リズム・ハーモニー」を感じてることに挑戦しました。本来の演奏のあと、「ハーモニー」である第2ヴァイオリン、ヴィオラ、チェロでリズムのない音を伸ばした状態での演奏を聴いてみます。どこか足りない 感じがします。次に「メロディ」第1ヴァイオリンだけだとよく耳にする音が聞こえてきますが、こちらもものたりなく感じます。そこで「ハーモニー」と「メロディ」を合体させます。少しずつ最初に聴いた演奏に近づいてきました。そこへ「リズム」を加えます。これで本来の演奏に戻りました。こうやって3大要素を一つずつ分解してみると「メロディ・リズム・ハーモニー」がうまく合って一つの音楽ができあがっていることがわかりました。またハーモニーを暗くする(短調にする)、リズムを変える(ワルツ風、タンゴ風)ことによっても音楽のイメージが変わってくることもよくわかりました。
最後には楽器体験コーナーです。各校2名ずつ体験してもらいました。最初はヴァイオリンにこわごわと触っているという感じでしたが、四重奏のみなさんと見事に「幸せなら手をたたこう」で共演することができました。チャイコフスキー作曲「くるみ割り人形」から“花のワルツ”で本日のワークショップの幕を閉じました。
開催日 12月8日(木)
学校名 【午前】姫路市立英賀保小学校・【午後】姫路市立安室小学校
出演者 トランペット:白水大介、ホルン:松田信洋、トロンボーン:松田洋介、テューバ:吉野竜城、司会:河野健
対象:(午前)英賀保小4年生・(午後)安室小4年生
テーマ:「金管楽器の音色」
英賀保   本日ワークショップには、オーケストラの華ともいえる金管楽器が登場しました。
冒頭の演奏は、バーンスタイン「ビマのためのファンファーレ」。バーンスタインが友人の犬“ビマ”のために書いた曲ですが、バースタインはこの他にも、犬のために曲を書いているそうです。
  作曲家の紹介のあとはオーケストラの構成について復習しました。前回4年生がワークショップに参加したのは6月。半年近く前でしたが、楽器の名前をよく覚えてくれていました。今回はさらに金管楽器について詳しく勉強します。金管楽器は普通に息を吹いただけでは音が鳴らず、唇を震わせバジングをしなければならないこと、ホルンは昔狩りのとき、先頭に立った人が後ろの人たちに合図を送るために、ラッパ部分が後ろ向きになったこと。今回講師の吉野さんが持ってきたテューバは約8sもあること、等を勉強しました。続いてブラームス「ハンガリー舞曲第5番」の演奏では首を前後や左右に振って聴き入る子もいました。
 そしていよいよ今日のメインテーマ、金管楽器の音色について勉強です。まずはさきほど聴いた「ハンガリー舞曲」をトランペット(メロディ→リズム)、テューバ(リズム→メロディ)の役割を入れ替えて聴いてみました。すると雰囲気が全く変わってしまうことが分かりました。楽器にはそれぞれ独特の音色があります。各楽器がどんな音色をしているのかみんなの意見を出してもらいました(※下記)。ハイ!ハイッ!とどんどん手が挙がる子どもたち。なかには正反対のことを感じた人もいて、子どもたちの自由な発想を聞くことができました。最後はジョプリン「イージーウィナーズ」の演奏で終了しました。
〈楽器のイメージ〉みなさんがイメージしたものを、いくつかご紹介します。
音色で何をイメージしますか?
トランペット
・誰かが踊っている ・ワクワク ・愉快
・楽しくてはずんでいる ・いいことがあったとき
・みんなでパーティしている ・自由でうれしい
ホルン
・やさしい ・軽い ・悲しい
・おこずかいを打ち切られて悲しい  ・空を飛んでいる
・静かな森にいるような感じ
トロンボーン
・きれいな景色 ・ゆったりした気持ち
・朝日が昇るようなイメージ ・ティータイム
・偉い人が歩いている ・子守歌
テューバ
・夜 ・さびしい ・暗い ・静か
表彰状をもらった時 ・怒られて悲しんでいる
(テューバでイメージする動物は?)
・ゾウ ・サイ ・マンモス ・カバ ・キリン
・ゴリラ ・クジラ等
音色で何色をイメージしますか?
トランペット
・オレンジ ・青 ・黄色 ・ピンク
ホルン
・黒 ・緑 ・赤紫 ・セルリアンブルー ・灰色 ・黄緑
トロンボーン
・森の色 ・白 ・ベージュ ・薄い黄緑
・エメラルドグリーン ・ビジリアン 水色
テューバ
・紫 ・黒 ・赤 ・こげ茶色 ・藍色

開催日 12月19日(月)
学校名 【午前】姫路市立英賀保小学校・【午後】姫路市立安室小学校
出演者 打楽器:齊藤盛章、北川皎、南江麻子、角武、司会:河野健
対象:(午前)英賀保小2年生・(午後)安室小2年生
テーマ「打楽器の魅力」

 両校とも2年生は、9月に金管楽器のワークショップを受けています。今回は2回目です。冒頭の“Four Horsemen”の演奏では、会場である体育館のいろんな場所から聞こえてくる蹄(ひづめ)の音。やがて座っている皆の前に集まってきて、疾走したり、なみ足になったり。馬の息遣いが伝わってくるような演奏でした。なかには音に合わせて太鼓をたたいているまねをする児童もいました。
 続いて、オーケストラを構成している楽器の復習と、バラエティ豊かな打楽器の紹介がありました。大太鼓や小太鼓、シンバルといったリズムを刻む楽器から、打ってメロディを奏でるシロフォンやマリンバなど。今回のワークショップで使用した楽器のほとんどは小学校にあるものですが、この日演奏してくれたプロの演奏家によって、いつもより素敵な音がしたと感じたようです。
 講師が手作りした楽器や、シャンパンを抜く音を再現した楽器やカッコウ笛などの楽器紹介もありました。
 名字を使ってリズムを体感するコーナーでは、2拍子は名字が2文字の人の名前を使い(角=スミ)、手拍子や足踏みも交えて3拍子や4拍子と続いていきます。児童たちは生き生きしてとても楽しそうな表情をみせていました。さらにメロディ楽器であるシロフォンやマリンバとシロフォンが演奏する「あわてんぼうのサンタクロース」(2拍子)、「ジングルベル」(4拍子)、「きよしこのよる」(3拍子、正確には6拍子))には、児童も手拍子や足踏みで参加しました。
  まとめの演奏も“手のひらを太陽に”では、3番まであるこの曲、楽団員さんの手によって演奏がどんどん変化していき、とても素晴らしい合唱になりました。また安室小学校では振付も加わりにぎやかな共演となりました。
開催日 平成24年1月30日(月)
学校名 【午前】姫路市立安室小学校・【午後】姫路市立英賀保小学校
出演者 指揮: 藤岡幸夫、フルート:虎谷朋子、オーボエ:高名幾子、 クラリネット:福前祐子、ファゴット:河渕伸子、司会:河野健
対象:(午前)英賀保小 5年生・(午後)安室小 5年生
テーマ:「木管楽器の魅力と仕組み」
 今年度、本事業の最終日でした。プログラムを通じて初の木管楽器がテーマで、5年生が対象でした。
 1/16に行われた弦楽器アンサンブルによるミニコンサートと同じ、ヘンデルの「水上の音楽」より“アラ・ホーンパイプ”で始まりました。弦楽器の演奏は華やかな雰囲気、木管楽器は温かい感じがしました。オーケストラを構成する楽器紹介の後、今回のテーマ「木管楽器」の紹介です。今日は、フルート、オーボエ、クラリネット、そしてファゴットの4種類。フルートは、現在金属で作られていますが、昔は木で作られていたため、木管楽器の仲間になるそうです。音の鳴らし方は、空き瓶に唇をあてて音を出すのと同じ、との説明がありました。フルートの仲間、ピッコロの演奏では、小鳥のさえずりのような可愛らしい音が聞こえてきました。
 続いてはクラリネットです。この楽器は葦でできた“リード”を震わせて音を出します。次はクラリネットにちょっと似ているオーボエです。こちらもリードを震わせて音を出すのですが、リードが2枚、上下に組み合わされたダブルリードといわれるものです。ここでオーボエの高名さんが、ストローで作った笛を取り出しました。口をつける部分はダブルリードになっていて、オーボエと同じ仕組みです。代表で各校1人ずつ音を出してみました。最後はファゴット。別名バスーンともいい、ダブルリードです。ファゴットは分解することができ、その見た目からイタリア語で「薪の束(=ファゴット)」と呼ばれるようになったそうです。楽器紹介のあとは、木管四重奏で、木村弓「いつも何度でも」、ボザ作曲「3つの夜の音楽」より第3楽章を聴きました。
 そして今回は、関西フィルの首席指揮者である藤岡幸夫さんも来て下さいました。藤岡さんは、小学生のときに指揮者になる、と決めたのだそうです。その時の思いを貫いたご本人を前に、5年生のみんなも「夢に向かって頑張ろう!」と思ったのではないでしょうか。
指揮者の仕事についてもお話があり、そのあとは、実際に指揮に挑戦です。スクリーンに表示された図をもとに、2拍子、3拍子、4拍子、6拍子、5拍子。どんどん複雑になっていく図にも、頑張ってついていっていました。
 最後は指揮に合わせて、児童たちの手拍子と、管楽器の演奏で共演です。藤岡さんの手や体の動きをよく見て手拍子を大きくしたり速度を落としたりスーザ作曲「星条旗よ永遠なれ」を演奏しました。
◇ホールコンサート
開催日 11月20日(日) 開演時間:14時
会場名 パルナソスホール
出演者 指揮 藤岡 幸夫・ヴァイオリン 大谷 康子・関西フィルハーモニー管弦楽団
♪演奏曲目♪
ビゼー:「カルメン」組曲より“闘牛士”
メンデルスゾーン:「真夏の夜の夢」より“結婚行進曲”
V=フェラーリ:歌劇「マドンナの宝石」間奏曲
メンデルスゾーン:ヴァイオリン協奏曲より第1楽章
マスネ:タイスの瞑想曲
サラサーテ:ツィゴイネルワイゼン
ベートーヴェン:交響曲第5番「運命」


 
パルナソスホール (姫路市辻井9-1-10)
お問合せ:079-297-1141
入場料:一般 3,000円・高校生以下 1,000円

◇ミニコンサート
 
開催日 6月29日(水)
学校名 午前:姫路市立安室小学校
午後:姫路市立英賀保小学校
出演者 トランペット:白水大介・川上肇・高木宏之
ホルン:松田信洋・中川直子・川島裕・堺温子
トロンボーン:風早宏隆・松田洋介・熊谷和久
テューバ:吉野竜城・司会:河野健
対象:全学年
【11名の金管奏者によるミニコンサート】
 両校とも全学年が集まり、各校の体育館で鑑賞しました。最初に演奏された「11名のファンファーレ」は、作曲者が奏者の中にいることが告げられると、児童たちの興味が高まってきた様子でした。次に楽器紹介と楽器の解説がありました。
トランペットの吹き方には口の形に特徴があると説明されると、自然に児童たちも口の形をまねして、音を出そうと挑戦していました。ホルンでは、その不思議な形の理由、歴史、構え方の説明がありました。テューバでは、奏者がラジオ体操の曲を演奏しながら、体操をはじめ、児童たちも盛り上がってきました。
続いては、金管揃っての“パッサメッツォ”、“くるみ割り人形”“となりのトトロメドレー”の演奏。児童たちに親しみのある曲だけに、手拍子が自然とおこったり、身体でリズムをとったりして楽しんでいました。
最後の曲は、様々な動物が登場する「動物の謝肉祭」。めんどりやおんどり、ぞう、水族館の魚を表現した曲や楽器の音色にイメージを膨らませながら、楽しんだ様子でした。
本日のアンコール曲「小さな散歩道」では、全員が参加して、曲に合わせた速さと強弱をつけた手拍子で参加し、賑やかにコンサートが終了しました。

* * *
「楽器紹介は、教科書でしか見たことのないめずらしい楽器がたくさん出て勉強になりました」「“めんどりとおんどり”という曲で、いろんな楽器で鳥同士が言いあっている表現の仕方が面白かった」「(体育館は)暑かったけど、水族館の曲を聴いて、なんか、急に涼しくなりました。」

  
♪演奏曲目♪
川上肇:11人のためのファンファーレ
プレトリウス:テレプシコーレ舞曲集より”パッサメッツォ”
チャイコフスキー:バレエ音楽「くるみ割り人形」より
“アラビア・コーヒー”・“中国・お茶”・“こんぺい糖”・“ロシア・トレパック”
久石譲:「となりのトトロ」メドレー
サン=サーンス:「動物の謝肉祭」より
“序奏とライオンの王の行進”・“めんどりとおんどり”・“ぞう”
“水族館”・“フィナーレ”

 
開催日 平成24年1月16日(月)
学校名 午前:姫路市立英賀保小学校
午後:姫路市立安室小学校
出演者 関西フィルハーモニー管弦楽団弦楽メンバー13名 ソプラノ:尾崎比佐子 司会:河野健
【関西フィルメンバー】
第1ヴァイオリン:岩谷祐之、今川さゆり、高本みわ、徳岡裕紀
第2ヴァイオリン:鈴木洋子、平野あずさ、アガタ・ブリッシュ−ツイ
ヴィオラ:飛田千寿子、山本知資、吉田哲章
チェロ:大町剛、分藤美紀子
コントラバス:石川徹
対象:全学年
【関西フィルハーモニー管弦楽団 弦楽アンサンブルコンサート】
 2回目のミニコンサートは弦楽アンサンブルでした。寒い体育館のなかでの演奏会でしたが、自然に体が動きだしそうな、少し春を感じるプログラムです。3年生以上は弦楽器のワークショップを受けていましたが、1、2年生は初めてということもあり、簡単な楽器紹介もありました。アンダーソン「プリンク・プレンク・プランク」では弓を使わず、弦をはじいたり擦ったり。不思議な音が出るたびに児童たちの顔が輝き、どうやって音を出しているのか楽団員さんの動きをじっと見つめていたのが印象的でした。コンサート中盤、ソプラノ歌手の尾崎比佐子さんがゲストで登場しました。尾崎さんは英賀保小学校ご出身です。マイクも使わず体育館に響きわたる素敵な声にみんな驚いていました。ここでさらにサプライズが!尾崎さんと一緒に校歌を歌うことになりました。みんな体育座りをしてじっと聴いていたので、体をほぐすために立って、伸びをしたり声を出したりします。再び座りなおして校歌を歌います。尾崎さん曰く、座っていても上手く歌うコツは「体をほぐす」「良い姿勢で歌う」「遠くに向かって歌う」だそうです。英賀保小学校では1番を、安室小学校では1・2番を尾崎さんが歌い、残りを全員で歌いました。伴奏は弦楽アンサンブルの皆さんです。とても素晴らしい共演になりました。アンコールの「憂いもなく」では、楽団員さんや司会の河野さんの体を使ったパフォーマンスに、体育館中が盛り上がって終了しました。

♪演奏曲目♪
ヘンデル:「水上の音楽」より“アラ・ホーンパイプ”
チャイコフスキー:「弦楽セレナーデ」より第2楽章“ワルツ”
アンダーソン:「プリンク・プレンク・プランク」
ヘンデル:歌劇「リナルド」より“私を泣かせてください”
プッチーニ:歌劇「ジャンニ・スキッキ」より“私のお父さん”
校歌
ヴィヴァルディ:合奏協奏曲集「四季」より「春」第1楽章
モーツァルト:アイネ・クライネ・ナハトムジーク第1楽章
ヨーゼフ・シュトラウス:「憂いもなく」

 

 

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